何年たっても、まだ狂ってる。
Still Crazy After All These Years (Paul Simon)
<< December 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
【2日目】ライプツィヒ動物園〈5〉
夢中で園内を歩き回っているうちに、ふと時計を見るともう13時。この私が「お昼のご飯どき」を忘れるなんて! つまりそれだけ、この動物園が見所たっぷりってことだろう。

園内にはカフェやレストランがあちこちにあった。だが「なるべくたくさん見て回りたい」私は、店に入って食べるよりも「食べ歩き」をセレクト。日本でこれをやるとお行儀悪く感じて抵抗あるけれど、ドイツでは平気。別に「旅の恥はかき捨て」とばかりに、旅先だと行儀悪くても平気!って訳じゃあない。ドイツでは観光地でも街中でも、食べ歩きしている人が珍しくなく、街に馴染んでいるからだ。郷に入れば郷に従え。ここでは私もドイツ人のように、食べ歩きを楽しんでみよう。なんたってドイツには、食べ歩きのド定番「Bratwurst」があるのだから。

※Bratwurst……ソーセージを挟んだ丸いパン。

このBratwurst、とあるドイツのサイトでは「トラディショナル・ファストフード」と紹介されていて、確かにドイツの街のいたるところに屋台が出ている。イベント会場などでもお馴染みで、私が真っ先に思い出すのは2006年のドイツワールドカップ。ベルリンのパブリックビューイング会場にはたくさんのBratwurstの屋台が並んでいたんだけど、そのうちの一つの屋台の看板の絵がシュールで、今も強く印象に残っている。コレです。
PV4.jpg
擬人化されたソーセージが、自ら嬉しそうにパンの上に倒れ込んでる!……今見てもやっぱり面白いイラストだわコレ。そして13番のバラックユニ(2006WMバージョン)が懐かしい。当時、私がドイツで見かけた子どもたちはたいていバラックユニを着てたんだよなあ。
(スポーツ店でそれしか売ってなかったというのもある。他の選手のユニは都会の大きな店に行かないと売っていなかったらしい)

ライプツィヒ動物園内のインビスにも、もちろんBratwurstがありました。近づいてみると、これまた懐かしいSlushの看板を発見。
DSC_7011.jpg
このSlush、2006年にドルトムントの屋台で飲んだっけ。ファンタオレンジのような味のジュースだけど、その味よりも、オバケのQちゃんのようなキャラクターの方が印象深い。このキャラクターを見ると、ワールドカップに沸き立っていたドルトムントの街の風景が今も鮮やかによみがえる。当日はドルトムントでトリニダード・トバゴ対スウェーデン戦が開催される日で、試合前はスウェーデンユニを着たサポの方が数も多くて目立ってたけど、試合後、元気だったのは断然トリニダード・トバゴサポの方だったっけ。

なんてことを思い出しながら、インビスでBratwurstを購入。店員のお姉さんに「オーネ・マスタード」と伝える事も忘れずに。オーネ・マスタードなんて、ドイツ語と英語のチャンポンだけど、英語を話せる人が多いドイツでは妙なチャンポン言語でも普通に通じる。
DSC_7066.jpg
いつも思うんだけど、これ、ソーセージだけ売ってくれないかなあ。パンも初めはおいしいんだけど、なんせ大きいから、必ず先にソーセージがなくなってパンだけ余る。そしてその頃にはすでにパンに飽きている。やっぱりこのBratwurstのおいしさって、ソーセージとパンを一緒に頬張ってこそのおいしさだと思うし。パンだけ食べてもイマイチ……と思う私は、ドイツのパンのおいしさを理解してない未熟者かもしれない。

だがそういった「味」だけでなく物理的にも、パンが大きすぎて、半分も食べるとお腹いっぱいになってしまう。なのでこの日も、食べきれなかったパンを細かくちぎってハトにあげました。
どこの国でも人が集まるところには必ずいるハトって、残飯処理には本当にありがたい存在だなあとしみじみ。

だがこのライプツィヒ動物園では、ハトだけではなくニワトリやカモも、普通に園内の通路をゆうゆうと闊歩していた。これにはちょっと驚いた。
DSC_6987.jpg
観光客がたくさん歩いている道で、のんびり一休みしているカモ。

DSC_6989.jpg
全く人間を恐れることなく、ベンチの周りをうろうろするニワトリ。「エサちょーだい」とねだっているよう。
あれって、野良ニワトリ?だがそう見せかけて、実は園内で飼われているのかもしれない。

でもカモの方は、野生のカモが飛んで来て、そのまま動物園に住み着いてるのかも。あちこちに池があるこの動物園は、野鳥にとっても居心地が良さそうだから。
DSC_7065.jpg
ペリカンのような白い鳥がたくさん集まる池を見ながら、Bratwurstを食べた。この鳥たちはこの園で飼われてるんだろうけれど、でも、もしかすると野生の渡り鳥たちが一時的に休憩しているのかも? そう思わせるほど、池で休んでいる風景が自然だった。柵が一切ない景観も、鳥たちのリラックスした表情も。


すっかりお礼が遅くなっちゃいましたが、拍手ありがとうございます!以下「続きを読む」に拍手への返信です。
続きを読む >> web拍手 by FC2
【2日目】ライプツィヒ動物園〈4〉
類人猿施設「ポンゴ・ランド(Pongoland)」。
DSC_7002.jpg
ご覧のように、見学者とサルを隔てる「檻」がない。じゃあなぜサルは逃げ出さないのかというと、サルのスペースは見学席より低くなっており、サルはその塀をよじ上ることができない作りなのだろう。(推測だけど)
DSC_7005.jpg
見学の邪魔になる檻がないので、とても見やすい。私が訪れた時間は昼に近かったので、あいにくサルたちはほとんど動かず、惰眠をむさぼっているものが多かったが。

DSC_7004.jpg
でもただ寝そべっているだけでも、この、なんとも気怠い表情を見ているだけで楽しい。

DSC_7006.jpg
このおサルさんにテレビのリモコンを持たせたい。定年後、家でだらだらしているお父さんのような風情がある。

DSC_7012.jpg
朝、園で最初に見たフラミンゴの川を、違う角度から見る。……あのう、ここって動物園だよね?と確認したくなるほど、自然の中にとけこんでいる。まるで近所を散歩中に、橋の上から、川に生息している野生のフラミンゴを眺めているようなさりげなさ。

ここが動物園ってことを思わず忘れそうになるのは、檻や柵といった、人間と動物を隔てるものを極力なくしているからだろう。
だがフラミンゴとかはまだ、柵なしで、こうして川を隔てて見学するのは分かる。よっぽどのことがない限り、川を乗り越えて人間に襲いかかってきたりしないだろうし。

私がびっくりしたのはコレですよ、コレ。
DSC_7032.jpg
最初に見たときは「あ、ライオンだ〜。のんびり昼寝してる^^」と微笑ましく思った私。だがその直後にハッと気づいた。

あれ……檻がない?
ライオンと人間の間にあるのは、もしかして「川」のみ?
うそおぉぉー!

DSC_7035.jpg
驚愕する私をよそに、気持ち良さそうに寝ているライオン。檻や柵など、視界を邪魔するものが何もないので、このようにすっきりした写真が撮れる。

しかしみんな当たり前のように川ごしにライオンを眺めてるけど、これって実はすごい風景では? だってライオンだよ? 今にも襲いかかられるかもしれないんだよ?

さらにコレ。
DSC_7086.jpg
虎も、檻などに閉じ込められていない。しかも起きてる(笑)。そして谷間越しに、人間に悠々とした視線を送っていた。
DSC_7087.jpg
ライオンも虎も、ポイントは「少し離れたところから」見学することだろう。つまり猛獣と人間の間に、猛獣が乗り越えられないような深い川や、深い谷間が設けられている。なので日本の動物園のように、檻に入った猛獣を間近で見られる、という利点はない。だが当の動物にとっては、狭い檻に閉じ込められるよりずっとのびのび過ごせるだろう。また人間にとっても、そんな風にのびのび過ごす動物を見られるのは利点のはず。
狭い檻の中で、落ち着かずに同じ場所をぐるぐる回っている虎をこれまで何度も見てきた。わざわざ動物園に行って、そんな風に見るからにストレスをためてる動物を見て楽しいだろうか?
ならば、少しくらい動物が遠くに見えても、本来の野生に近い環境でのんびり過ごしているのを見る方がずっといい。

それにしても、やっぱり虎はかっこいい。ライオンが寝てたっていうのもあるけど(笑)、私はライオンより虎派だなやっぱ。

ライプツィヒ動物園〈5〉に続く。
web拍手 by FC2
【2日目】ライプツィヒ動物園〈3〉
ライプツィヒ動物園は広い。ちゃんと地図を見ながら歩かないと迷う。だが地図を見るのが苦手+方向音痴な私は、歩きながら同じ場所に戻ってくる、ということが何度かあった。
でもそうやってさ迷っているおかげで、さっきは気づかずに通り過ぎた足元のオブジェに気づく……ということもあった。
というのも、園内のあちこちに様々な木彫りの動物オブジェが設置されており、目を楽しませてくれたからだ。
DSC_6945.jpg
それらオブジェのうち、もっとも印象に残ったのがこのワニ。いかにも子どもが乗って遊びたくなるような作りで、表情もユーモラス。

おや、柵の前で、テレビスタッフがカメラをかまえて待機している。なんだろう?
DSC_6967.jpg
好奇心に駆られて覗き込んだら、馬の親子がさっそうと厩舎から走り出てきた。
DSC_6964.jpg
そうか、春は動物園の出産ラッシュ。私が訪れた6月上旬は、春に生まれた赤ちゃんが、ちょうど一般客に公開される時期だったようだ。

DSC_6965.jpg
仲睦まじい馬の親子。見ていて飽きない。

DSC_6972.jpg
こちらは、山岳地帯に生息するであろうシカの親子。親ジカが、岩山からの降り方を子どもに教えようと、まずは自分が降りている。仔ジカはそれに続いて、恐る恐る山から降りていた。

DSC_6970.jpg
三角屋根の小屋の中で、くつろいでいるシカ。小屋が、実際に山にあるような木やワラで作られているのが目を惹く。なるべく野生に近い環境で飼育したいという動物園の意図の現れだろう。

その「なるべく野生に近い環境で」という園の特徴がもっともよく現れているのが、園の目玉の一つである「キヴァラ・サバンナ(Kiwara-Savanne)」だと思う。
DSC_7060@.jpg
ぱっと見、どこにも柵がない。隣接する森と公園をうまい具合に借景にして、広大なアフリカのサバンナを再現している。
実際のサバンナと違うのは、ここには、草食動物の天敵である肉食動物がいないところ。なので様々な種類の草食動物たちがのんびりと草を食んでいた。

DSC_7056.jpg
オオカミとキリンのハーフのような、ちょっと珍しい動物もいた。肉食動物っぽくも見えるけれど、このキヴァラ・サバンナで暮らしているのだから、草食動物なのだろう。

さっき「柵がない」と書いたけれど、よく見ると、木々に隠れるようにして、木組みの柵で囲われていた。「木の柵を、木で隠す」というわけ。これならよーく見ないと、柵があるとは分からない。
DSC_7060.jpg
木の柵のアップ。柵をくくりつけている紐も、木と同じ色のものを使い、目立たないようにしている。

DSC_7017.jpg
様々な草食動物が暮らす「キヴァラ・サバンナ」だけど、その中でもっとも目立つのはキリン。人間はテラスのような小高い場所から柵越しにサバンナを見学するのだけど、その柵に一番近いところに、キリンのエサ場が、ちょうど人間の視線と同じ高さに設けられている。なので普段あまり見る機会のない、キリンの食事風景をつぶさに見ることができる。

DSC_7019.jpg
長い首を伸ばして、ムシャムシャとむさぼっている。背景に木の柵が見えるが、同じ高さの丸太を束ねるのではなく、わざと高さのまちまちな丸太を束ねているのが分かる。柵ひとつ取っても、こういうちょっとした工夫が、より「野生っぽい」飼育スペースを演出しているのだろう。
ドイツの動物園ってすごい、と私はこの時点で感動しきりだったが、まだこの後、もっと大きな驚きが待っていたのだった。

ライプツィヒ動物園〈4〉に続く。
web拍手 by FC2
【2日目】ライプツィヒ動物園〈2〉
アクアリウムを出ると、何やら懐かしい匂いが漂ってきた。
牧草の中に、ほんのちょっと糞尿の匂いもミックスされた、これは……まぎれもなくうさぎの匂い!
(※私は家でうさぎを飼っている)
DSC_6946.jpg
日本の動物園にはたいてい「ふれあい広場」のようなコーナーがあり、うさぎなどの小動物はそこで子どもたちに触られまくってる訳だけど、この動物園ではうさぎは「お触りNG」。ヘビなども侵入できないよう、細かい金網のケージに入っていた。


親子と思われる二羽のうさぎが、草の両端をそれぞれくわえてムシャムシャしている。
こうさぎは親に比べて毛色が薄いけど、成長するにつれ濃くなっていくのだろうか。

DSC_6931.jpg
元々、うさぎはむやみに触られるとストレスがたまるデリケートな動物。日本でも配慮のある動物園では、「ふれあい広場」のうさぎは交代制にしている。たとえばふれあい広場に3時間いた後は、お客にさわられないバックヤードで休憩させる、という風に。
というか「ふれあい広場」という名称も、厳密には正しくないように思う。「触れ合う=互いに相手に触れる」という意味だから、子どもが一方的に小動物を触ってる日本のアレは、正確には「ふれる広場」?(笑)

ライプツィヒ動物園のうさぎたちはお客に触れられることはないけれど、でもこの動物園の他の展示スペースを見た今となっては、うさぎたちにも、伸び伸び走り回れるスペースがあればもっと良かったなー、と。

DSC_6937.jpg
うさぎスペースで目を引いたのが、この給水ボトル。ドイツではうさぎの給水ボトルもこんなにオシャレなのか……!とちょっと衝撃を受けた。まるで、ワインの空きボトルを再利用しているみたい。(実際は違うだろうけど)
うさぎたちはこの給水ボトルをチューチュー吸って、水を補給していた。

DSC_6949.jpg
うさぎと並んで「ふれあい広場」の常連である、あひる、がちょう、羊、やぎなどのいわゆる「家畜」はこのコーナー。背景の緑をうまく取り込み、まるで農家の庭のような展示スペースとなっている。

DSC_6949a.jpg
飼育されている動物の絵が貼られた壁。ちょっと幼稚園っぽい。

外の壁には原色がペイントされてカラフルだけど、中に入るとガラッと雰囲気が変わる。
木組みの素朴な小屋は、クリスマスの生誕劇の舞台にも使えそうな雰囲気。
DSC_6952.jpg
上の写真の左、白く映った部分は出口。上から、白いテープのようなものが短冊状に吊り下っており、ドアの役目を果たしていた。
そのドアから、動物達は自由に柵で囲われた運動場に出入りすることができる。(下の写真を参照)
DSC_6953.jpg

DSC_6959.jpg
こちらは同じ小屋の中の、鳥さんコーナー。卵を人工的に暖めている。

DSC_6957.jpg
孵化したばかりのヒナの部屋。壁に、卵から孵化するまでを図解した絵がかかっている。小学校の見学コースにぴったりという感じ。

ライプツィヒ動物園〈3〉に続く。
web拍手 by FC2
【2日目】ライプツィヒ動物園〈1〉
旅先で動物園に行ったことはこれまでなかった。動物は好きだけど、園で飼育されている動物はどこの国でも似たり寄ったりだと思ったし、展示スタイルにもそれほど個性はないと思っていたので。
数年前、「画期的な展示スタイル」といわれる旭山動物園にも行ったけれど、期待しすぎていたこともあってか、それほど「すごい」と思わなかった。だからこのライプツィヒ動物園(Zoo Leipzig)も、ネットの口コミサイトなどでは評価が高いけれど、それほど期待はしていなかった。現地に着いた翌日に訪れたのも、第一の理由は「近かったから」。中央駅から徒歩数分なので、私が泊まるホテルからも歩いて行ける距離。今まで旅先では美術館ばかり行ってたけど、たまには動物を見て癒されるのもいいなーみたいな、そんな軽い気持ちだった。
DSC_9651@.jpg
動物園のパンフレットと入場カード。入場料は一般17ユーロ。(冬季は14ユーロ)

DSC_9644@.jpg
入場カードを買った時にもらえる地図と、カードの裏面。


6月4日、当日。ブッフェ形式の朝食を食べ、別冊バラックもゲットして心身ともに満たされた気分でホテルを出た。地図を頼りに通りを横切ると、道の向こうに教会がそびえていた。

動物園の開場は9時。動物たちは基本的に朝、活動するので、なるべく開場と同時に入場するのが望ましい。午後から訪れても、たいたいの動物はぐたーっと寝ている光景が多いのは日本の動物園でもおなじみだ。

DSC_6885.jpg
開場時間ちょうどに到着したら、すでに多くの人が集まっていた。予想していたより、ずっと人気のある動物園のようだ。


入場カードを買ってゲートをくぐる。ライオンが窓から顔を出して入場者を歓迎しているよう。ちょこんと揃えた前足がかわいい。

DSC_6890.jpg
最初に遭遇したのはフラミンゴゾーン。見ての通り、柵があるのは一部だけ。逃げないのだろうか?

だがこんなのはほんの序の口だった。

DSC_6891.jpg
やはりライプツィヒはバッハの街。こんな「顔出し看板」が園内のあちこちにあった。
日本でも、観光地などにこうした「顔出し看板」はよくあるけれど、ライプツィヒならではと思ったのが、この看板を作って提供しているのがBachfest Leipzig(ライプツィヒ・バッハ音楽祭)だということ。世界中のバッハ音楽祭の中で最も権威があるといわれる音楽イベントが、こういうポップな看板を作って宣伝しているのが面白い。音楽祭を毎年開催するためには、こういう地道な宣伝活動が必要なのですね。
看板に取り付けられた透明ケースの中は空っぽだったけど、恐らくバッハ音楽祭のパンフレットが入っていたと思われる。

DSC_6948.jpg
外観からは全くそうは見えないけど、このアールヌーヴォー風の建物はアクアリウム。中にはたくさんの水槽が並んでいた。

DSC_6899.jpg
アクアリウムの展示方法は、日本のそれとあまり変わらない。

DSC_6900.jpg
このアクアリウムでもっとも印象に残ったサメ。ヒョウが陸ではなく海中で進化したバージョンみたい。

DSC_6901.jpg
説明ボードによると、Netzmurane( Lycodontis favagineus)というサメらしい。その上の写真は、日本近海に生息する「オオセ」というサメ。遠い異国で japonicus(日本産)の生物に会えるのはちょっと嬉しい。

DSC_6906.jpg
鮮やかな色をまとったトカゲの、このきりりとした顔。この顔を目に焼き付けてからアクアリウムを後にした。

ライプツィヒ動物園〈2〉に続く。
web拍手 by FC2
【2日目】洪水被害と「別冊バラック」
ライプツィヒに着いた翌朝。朝食を取ろうとホテルの一階に降りると、レストランのカウンターに新聞が何種類か並べられていた。そのうちのひとつ、地元紙LEIPZIGER VOLKSZEITUNGの一面にバラックの写真があったのでそれを取り、窓際のテーブルにつく。
DSC_9735.JPG
6月4日付けのLEIPZIGER VOLKSZEITUNG

大雨で住宅街が水浸しになった写真が、大きく一面を飾っていた。2面、裏面も大雨による洪水被害の記事で、今、ドイツを含むヨーロッパで深刻な被害が広がっていることが、写真を見るだけでもよく分かった。

DSC_9736_01.JPG
2面。寝たきりで動けない人を、レスキュー隊員が家から運び出している。

DSC_9738_01.JPG
裏面。避難していた人が、様子を見に自宅に戻ったのだろうか。水浸しになった我が家を呆然とした顔で見渡している。

これらの写真を見てもまだ私は、被害の深刻さを実感できていなかった。ドイツ国内でこれだけの被害が出ているのに、どこか「遠い国の絵空事」のような感覚で、ぼんやりとそれらの写真を眺めていた。
ライプツィヒでは、少なくとも私がいる中心部では、洪水被害など全く感じられなかったからだろう。だから新聞が報じている洪水被害も全くの「他人事」で、それよりも今日、行くことになっているライプツィヒ動物園のことや、明日の引退試合のことしか頭になかった。自分が楽しむことにばかり夢中で、周囲で何が起こっていようが無関心だったのだ。
この時もブッフェ形式の朝食を食べながら、新聞に「一冊丸ごとバラック特集」の別冊が挟み込まれていたことに気を取られ、洪水被害のことなどすっかり忘れて、その「別冊バラック」を読んでいた。

LEIPZIGER VOLKSZEITUNGに挟み込まれていた別冊バラック。内容については下記の記事を参照。
旧東独メディアの「本気」を見た。


明日、この地で引退試合があるからこそ、こうして地元紙が「別冊バラック」を作ってくれた訳だけど、実はその引退試合も、洪水のために開催が危ぶまれていた。スタジアムのすぐ近くを流れるヴァイセ・エルスター川が増水して、これ以上雨が降ると試合延期という事態になっていたのだ。そのことを、私は帰国してからニュースを読んで初めて知った。
まあ、当日は天候に恵まれて、無事引退試合は開催されたわけだから、試合前にあれこれ気を揉まなくてすんだと言えるかもしれない。だが問題はそこではない。新聞でこれだけ洪水被害が報道されているにもかかわらず、自分に直接の被害がないからと、無関心でいられるその身勝手さ。単なる「能天気」ではすまされない。「ドイツ語が読めなくて、記事の内容が分からないから」という言い訳もできない。記事は読めなくても、写真を見れば嫌でもその被害の深刻さは分かるのだから。
実際は、この旅行の後半、ドレスデン滞在中にエルベ川の氾濫を見て、ようやくその被害を実感することになる。実際に自分の目で見なければ被害を実感できないとか、想像力がなさすぎる。
今、こうして当日の新聞を手に取ると、別冊バラックが挟まれていた嬉しい驚きを思い出すとともに、「なぜこの時、無関心だったんだろう」という苦い思いがわいてくる。きっと今後も、この新聞を見るたびにそんな思いになることだろう。
web拍手 by FC2
【1日目】中央駅は異素材MIX
予定より一時間遅れでライプツィヒ中央駅に到着。電車からホームに降りて、真っ先に目に飛び込んできたのがこれ。
DSC_6880_01.JPG
「LEIPZIGERうんぬん」のロゴに並んで、「Chemnitz」の大きなロゴが。ケムニッツといえば、バラックが10代後半を過ごしたクラブ、ケムニッツァーFCのホームタウン。
そのケムニッツの会社のロゴが、駅にどーんと掲げられたライプツィヒ中央駅。ここはケムニッツに近いんだということを改めて実感した。
そしてバラックがこのライプツィヒを引退試合の開催地に選んだことにも、改めて納得。ここは彼の「ホーム」のすぐ近くなんだなあ。

さてライプツィヒ空港駅で偶然、バラックの引退試合に行く人と出会った私は、この中央駅にもきっとそういう人がいるだろうと期待していた。というか、駅にいる人がことごとく「引退試合を見るためにここに来た人」に見える病気にかかっていた(笑)。実際は、引退試合に行く人のほとんどは試合当日に電車や車でやって来て、私のように二日前に駅に到着した人はあんまりいなかったようだけど。
あ、でもこの日、駅構内で見かけた、大きめのドイツ国旗を背中のリュックに刺していた若い女性は、たぶん引退試合に行くためにこの街に来たんだと思う。そういう人を見ると、思いがけず同志と出会ったようで嬉しくなった。実際に声をかけたりはしないけれど。(ドイツ語喋れないし)

DSC_7186.jpg
ライプツィヒ中央駅は「頭端式駅としてはヨーロッパ最大」というだけあって、予想していた以上に立派で近代的な駅だった。
※頭端式駅=列車が通り抜けられない行き止まり構造の鉄道駅
DSC_7188.jpg
規模から言えばベルリン中央駅の方が大きいけれど、こと「優雅さ」にかけてはライプツィヒの方が上かも。その優雅さを演出しているのは、構内のあちこちに見られる「曲線」。アーチ型のカーブが連なる壁や、ゆるやかな曲線を描く高い天井。天井のガラス面からは自然光が振りそそぎ、旧東ドイツの駅とは思えないほど明るく開放的な駅だった。

駅構内に大型ショッピングモール「プロメナーデン(Promenaden)」があることも、この駅をいっそう華やかなものにしている。正直言って、私がイメージしていた「東ドイツらしさ」はゼロ(笑)。それもそのはず、駅の内部は東西ドイツ統一後に全面改装されたらしい。駅構内にショッピングモールが誕生したのも1997年のこと。

だが内部は近代的に改装されても、重厚な駅舎は昔のまま。構内から一歩出ると、どっしりとした建築に圧倒される。天井の蜂の巣のような彫刻が印象的だ。
DSC_7190.JPG

歴史的建造物に近代的なショッピングモールが融合した、独特の異素材MIX感。
駅舎にかかげられた「プロメナーデン」のロゴのすぐ横には、「ライプツィヒの顔」バッハの肖像画があった。
DSC_7206.jpg
上の写真の拡大図。バッハの肖像画、プロメナーデンのロゴ、そして旧東ドイツの街ではおなじみのアンペルマンくん。「ライプツィヒらしさ」がつまったショットだ。
DSC_7206_01.jpg

私が今夜から三日に渡って宿泊する「ベストウェスタンホテル ライプチヒ シティセンター」は、この中央駅のすぐ隣。改札を出て、向かって右の出口から出ると、本当にすぐ正面にあった。
DSC_7447.jpg
フロントでキーをもらって部屋に入ると、嬉しいことに、窓からは中央駅が正面に見えた。
DSC_7442.jpg
持ってきたバラックのユニフォームを置いて記念撮影。将来この写真を見たときに、「そうそう、バラックの引退試合を見るためにライプツィヒに来て、窓から中央駅が見えるこのホテルに泊まったんだ」と思い出せるように。

テレビが置かれた机には、番組表が載った小冊子があった。5日の夜の番組欄には「19:50 ciao capitano!」の文字が。
DSC_7444.jpg

そうこうしているうちにお腹が空いてきたので、ホテルを出て再び中央駅へ。駅構内にショッピングモールがあると、旅行者としては本当に便利。
モールにはスーパーが2店入っていたけど、私は迷わずREWEを選択。以前、レヴァークーゼンのユニフォームの胸スポンサーだったというのが主な理由(笑)。初めての街で、あの懐かしいREWEのロゴを見るだけでほっとする。
DSC_9641.jpg
ちなみに、スーパーでは水などを買う予定で、今夜の晩ご飯を買う予定はない。晩ご飯は、日本から持ってきたカップ麺の「日清 ごんぶと」を食べようと決めていたからだ。長時間のフライトの後だと、胃にやさしいものがいいんじゃないかと思ったので。「ごんぶと」は生麺だしね。
ホテルの部屋にポットがあることも事前に確認ずみ。こと食べ物に関しては用意周到な私であった。

DSC_6883.jpg
誘惑に抗しきれずに、スーパーでアイスクリームも買ってきちゃった(笑)。
「胃にやさしいものを」とか言いながら、うどんの後にアイスクリーム食べてるんだから意味なし。この旅行で私は「またー?」と言いたくなるくらいたくさんのアイスを食べることになるわけだけど、その記念すべき初めの一個がこれ。ドイツに着いたしょっぱな、まだフライトの疲れも癒えないというのに、スーパーの冷凍食品売り場でアイスを見つけたらもうダメだった。

でもドイツのアイスクリームっておいしいんですよ!(力説)
この後、出会ったポーランドのアイスクリームにはやや劣るけれど。


拍手ありがとうございます!以下「続きを読む」に拍手への返信です。
続きを読む >> web拍手 by FC2
【1日目】三つの出会い。
※この記事は「Michael Ballack」カテゴリの「三つの出会い。」と全く同じ内容です。jugemでは1つの記事に複数のカテゴリを設定できないので、やむを得ずこのようにしました。同じ記事が2つ続いてお見苦しいですがご了承ください。


フランクフルトからライプツィヒまでのフライトは、約一時間。離陸して、ちょっとま水平飛行したらすぐまた着陸態勢へ、という感じであっという間だった。
私の斜め向いに東洋人の若い女性が座っていた以外は、乗客はほぼ全員白人。子どもを連れたファミリーもいなければ、騒がしい若者グループもいない。 代わりにスーツ姿のビジネスマンがちらほら。他にも仕事でライプチヒに行くんかなあという感じの人がわりと多くて、機内は静かで快適。それはいいんだけど、「もしかしたら、バラックのユニフォームを着たファンがこの飛行機に乗ってるかも」という期待はあえなく外れた(笑)。まあ、そういう私も別にユニフォームは着てないから、端から見れば引退試合に行くファンには見えないだろうけれど。

DSC_6869_01.JPG
ライプツィヒの空の玄関口、ライプツィヒ=ハレ空港。カーブを描いている片側の壁がガラス張りになっており、眺望は抜群。

DSC_6873.jpg
ガラス壁からよく見えるエリアに、ぽつんと飛行機が置かれていた。始めは「オブジェ?」と思ったけど、よく見ると胴体に「DEUTSCHE LUFTHANSA」の文字と、おなじみのロゴマークが。今のデザインになる前のルフトハンザ機のようだ。現役を退き、ここで静かに余生を送っているというわけか。

バラックの引退試合を見るために来たライプツィヒで、最初に出会ったのが引退後のルフトハンザ機ということに、なんとなく運命的なものを感じてちょっとしんみり。

しんみりしつつ、階下の空港駅に降りていったら、今度はいきなりバラックと遭遇!
DSC_6875.jpg
遭遇といってももちろん本人とではなく、例の旅行の広告ですが(笑)。指をさしてる等身大バラックの足元には2つの椅子。さっきここに女の子二人が座ってたけど、もしかしてこれは「バラックと一緒に記念写真」を撮れるように、こうして椅子が置かれてるのん?
うわー、こういうとき一人旅ってつらいわー。二人だったら互いにバラックとのツーショットを撮りあえたのにぃ(笑)。

DSC_6872.jpg
ヨットの帆を並べたようなデザインがカッコいい、ライプツィヒ=ハレ空港駅。ライプツィヒ中央駅までは快速で約14分。

中央駅までの切符を買おうとホームに設置されている自動券売機に行ったら、先客がいた。さっき、機内で斜め向いに座っていた東洋人の若い女性だ。何か困っているような雰囲気だったので、「日本人ですか?」と声をかけたらどんぴしゃ。しかし私もドイツの自動券売機で切符を買うのは2年ぶりなので、彼女に買い方をレクチャーできるほどの知識がない。二人で悩みながらとりあえずボタンを押していく。中央駅までは6ユーロ。「近距離なのに高いですよね」とか言い合いながら、二人ともなんとか無事に切符を買った。
DSC_9639.jpg
ライプツィヒ=ハレ空港駅から中央駅までの切符。

中央駅行きの電車を待ちながら、私が「観光ですか?」とたずねると彼女はうなずき、
「サッカーを見に来たんです」
え、でも今はブンデスリーガはオフシーズンだし……ということは、もしかするともしかして?
「バラックの引退試合?」と聞き返すとこれまたどんぴしゃ。WAO!(笑)
私もバラックの引退試合に行くんですと言うと、彼女の方もびっくりしていた。二人で「すごいすごい」と言い合っているうちに、電車が来たので一緒に乗り込む。

まさか、バラックの引退試合に行く日本人が他にもいたとは。でもある意味、納得する部分もある。バラックは日本では知名度的にもファンの数的にもマイナーだと思うけど、ファンが少ない分、マニアックな「濃い」ファンが結構いる、という印象なので。つまり、はるばるドイツまで引退試合を見に来るようなファンね。でもそういうファンの一人と、こうして駅で偶然出会えたのはすごい。
私はこの旅行にケータイを持ってこなかったので、この後、彼女と連絡を取り合ってスタジアムで落ち合う、とかはできない。なのでドイツでの彼女との交流はこの時限りだけど、こうして出会ったのも何かの縁だからと、互いのメールアドレスを書いて交換する。そうこうしているうちに電車が中央駅に到着。「明後日の引退試合、楽しんでくださいね」と挨拶をかわして彼女と別れた。

あのとき出会ったKさん!わずか十数分の交流だったけど、同じ目的を持ってやって来た日本人と出会えて嬉しかったし、心強かったです。素敵な出会いをありがとう

DSC_6878.jpg
ライプツィヒ中央駅。頭端式駅としてはヨーロッパ最大。
web拍手 by FC2
【1日目】揺らぐ「ドイツ飛行機安全神話」?
次の飛行機が出るまでの乗り継ぎ時間が二時間というのは、ちょうどいい。これより短いと慌ただしいし、これより長いと時間を持て余す。まだ二人とかならおしゃべりして時間をつぶせるけど、一人で五時間も六時間も何しとけっちゅーねん。近隣をプチ観光とかしようにも、たいてい空港って周りに何もないとこにあるし。

そんな訳で、ライプチヒへの乗り継ぎが二時間、というのは我ながら上手くスケジュールを組めたと思う。出発17時、到着18時というのも、まだ明るい時間帯だし。海外旅行六回目にして、ようやくちょっと旅慣れてきたか?

ライプチヒ行きの飛行機は、ルフトハンザ・シティラインという、ルフトハンザの国内便。まだ一度も乗ったことがないけれど、たぶん小型機と思われる。実は私は小型機が好き。小さいから飛行中の揺れをダイレクトに感じるけど、それがいかにも「飛んでる!」って感じで好きなんですよ。
「墜落するかも」という恐怖は全く感じない。ドイツの飛行機は落ちない、というほとんど迷信に近い安心感があるから。これはやはり、初めての海外旅行で旧ソ連製のツポレフに乗ったからだろうか(笑)。あれで耐性がついてしまった。あの飛行機に比べるとどんな飛行機も楽勝に思える。ましてやドイツの飛行機ならぜったい安心ですぜダンナ。

でも小型機が好きな最大の理由は、なんといってもタラップ搭乗できること。私はだんぜん!ボーディングブリッジではなくタラップ派。タラップを上って飛行機に乗り込むのってワクワクしませんか? それに比べてボーディングブリッジ搭乗の味気なさよ……。
小型機だと、空港の端の方に停まっていることが多いから、シャトルバスで空港を突っ走れるのも好き。整備士が飛行機を整備しているところなんかも間近で見れるし。

ライプチヒ便への搭乗も、やっぱりまずはシャトルバス搭乗からでした。


そしてシャトルバスが着いた先は……。


やったータラップ搭乗だぁ! 着陸時の吐き気もどこへやら、すっかりテンション上がってる私(笑)。

さっそうとタラップを上って機内へ。全員が席に着いて、シートベルトを締めて、いざ離陸!……のはずなのに、1時間近くたっても飛び立たない。おかしい。とうとう機長が出て来て、マイクで乗客に何やら説明を始めた。
まずドイツ語で、次は英語で。私はどちらの言葉もさっぱり分からないが、機長が「ソーリー」と言ったので、何か予期せぬ事態が起こってフライトが遅れていることはわかった。それを裏付けるように、機長の挨拶が終わったとたん、他の乗客がいっせいに立ち上がって飛行機から降り始めた。あわてて私も後に続く。出口でCAに「フライトは中止?」と聞いたら、「NEIN。バスで待ってて下さい」と、さっき乗って来たシャトルバスを指差した。見ると、先に降りた乗客らが次々にそのバスに乗り込んで行く。そしてそのままバスの中で待機。
かわりに、整備士たちが次々に飛行機に乗り込んで行った。どうやら故障が見つかったらしい。

ドイツの飛行機への万全の信頼感が、ガタガタと崩れていった。

信じられない。いったん乗った飛行機から離陸前に降ろされるなんて。いくら国内便の小型機とはいえ、ドイツのフラッグシップなのに大丈夫かルフトハンザ。いや離陸前に故障が見つかって良かったけどさ、乗客を乗せたこのタイミングで故障発覚するか、フツー?
シャトルバス内でこれを書いてる間も着々と時間は過ぎてゆき、もうバスに戻ってから20分は経とうとしてるし。果たして今日中にライプチヒに着けるのだろうか?
やきもきしながら、目の前の飛行機を見守る。整備士たちは搭乗口のドアを何度も開閉して、確認しているのが分かった。それからほどなくして、機長かCAが合図したらしく、乗客は再びぞろぞろと機内へと戻っていく。
……もしかして、搭乗ドアが自動で開閉しないという「不具合」が発覚したから、乗客を降ろして修理したの? としたら、なんか脱力……。その程度の不具合、手動で開閉すればすむことなのにと思うけど、実は「その程度」の不具合でも放置すると大事故につながるのかもしれない。
とりあえず、それからほどなくして飛行機は離陸。なんとか、まだ明るいうちにライプチヒに着けそうでよかった。ほっ。

※いったいいつになったらライプチヒに着くねんって感じですが、まだまだ長い【1日目】は続く!
web拍手 by FC2
【1日目】食い気、吐き気に勝る。

フランクフルト経由、ライプチヒ行き。
KIX→FRA、FRA→LEJの二枚の航空券
を持って空の旅へ。

約12時間のフライトを経て、ようやくフランクフルト空港に到着! 二年ぶりに降り立ったドイツは曇り空。そしてフランクフルト空港は相変わらず巨大で、だだっ広い。
本来なら「いよいよ!」とテンション上がる瞬間なんだけど、このとき私は、なんともいえない吐き気を感じて座席でぐったりしていた。

吐き気といってもリバースしそうなほど酷くはなくて、なんとなく胸がムカムカする感じ。今まで何度も飛行機に乗ったけどこんなことは初めてで、これってもしかして機内食が「フルーツ食」だったから?
といっても、別に「生のフルーツがあたった」とかではない。フルーツ食そのものには全く責任はない。じゃあ原因は何かというと、たぶん「お腹が空きすぎて気分が悪くなった」んじゃないかと(笑)。
というのも、前の記事で「フルーツ食に満足した」と書いたけれど、それは味覚的に満足したってことで、物理的にはあんまりお腹は満たされなかったからだ。(そりゃそーだ)

それに加えて、体力と免疫力が落ちていた、というのも考えられる。旅行前日までずっと忙しくて、あんまり寝てなかったから。平均睡眠時間は約5時間。……別にたいして短くないように思うかもしれないけど、いつも7、8時間寝ている自分にとっては短いねん。でも旅行に行く前にどうしても見ておきたい映画が複数あって、そのために夜、仕事から帰宅してから、レンタルしてきた映画を見ていた。見た映画は次の三本。「ライフ・イズ・ビューティフル」「シンドラーのリスト」「戦場のピアニスト」。
タイトルを見てお分かりのように、全てホロコーストを題材にした映画である。(ドキュメンタリーの「夜と霧」も見たかったけど、あいにく近くのTUTAYAになかったので借りられなかった)
アウシュヴィッツを訪ねる前に、ぜひホロコーストを題材にした代表的な作品を見ておきたかった。その方が現地に着いたとき、「ここが、あの……」と、いろいろ感慨が深まるんじゃないかと思ったからだ。
だから旅行直前の忙しい時期に睡眠時間を削って、借りて来た映画を見た。このうち「ライフ・イズ・ビューティフル」は主人公夫婦に共感できなくてイマイチだったけれど、残りの二本は見応えがあり、観賞後も感動さめやらないままネットで映画レビューを読んだりしてた。そうしてるうちに、もう窓の外が明るくなってきて……というのが三日ほど続いた。なので旅行の準備もあまり進んでおらず、それこそ旅行前夜に、慌ただしくスーツケースに荷物をつめこんだ。ようやく準備が終わったのはもう明け方。こんなにバタバタと慌ただしく海外旅行に行くのは、今回が初めてかも。

そんなこんなで慢性的睡眠不足のまま飛行機に乗って長時間のフライト。ただ座っているだけとはいえ、「低気圧・空気が薄い・パサパサ乾燥」と、地上とは全く違う環境のところで12度間も過ごすのは想像以上に体力を消耗する。その間、口にしたのはフルーツ食と、配られたスナック菓子(プレッツェル)のみ。睡眠不足と空腹、長時間の移動からくる体力消耗などが重なった結果、到着時に気分悪くなったのかなあ……と推測してみる。

ちょっと脱線するけど、フルーツ食があるなら、生の野菜だけを盛りつけた「野菜食」とか、パンだけを数種類盛りつけた「パン食」とかがあってもいいと思うの。「ベジタリアン食」はあるけど、あれは肉や卵などを使ってないってだけで、料理そのものは調理ずみの、普通の機内食とあんまり変わらないし。そうじゃなくて、サラダのような、生の野菜だけを盛りつけた「野菜食」が選べれば、けっこう需要あると思うんだけどな。
個人的には「アイスクリーム食」などもぜひ特別食のメニューに加えてほしいところ。アイスクリームなら、どんなに食欲なくても食べられる自信があるんで。さっぱりしてて甘さ控えめの「シャーベット食」などもいいですね♪


ルフトハンザに乗ってフランクフルト空港に到着。
いかにもそれっぽく撮ってるけど、実際にこの写真の飛行機に乗って来たわけではない。

話を戻して。そんな訳で空港到着時、気分がすぐれなかった私は、他の乗客が続々と機内から出ていってるときも、ひとり座席に座っていた。別に、席から立てないほど具合が悪かったわけではない。可能であればCAから吐き気止めの薬をもらおうと思ったからだ。図々しいかもしれないけど、まさか自分がこんな「飛行機酔い」のような症状に陥るとは思わなかったから、頭痛薬などは持ってきていても、吐き気止めの薬は持ってこなかったので。

ふだん、日本にいるときならこの程度の軽い吐き気なら薬を飲まずに、食事を抜く、または軽くすませるなどしてやり過ごすんだけど。この時だけは薬を飲んで、手っ取り早くこの吐き気をおさめたかった。なんでかって、空港でおいしいもの食べたかったから。
吐き気があるのに「食べたい」とか、オマエどんだけ食い意地張ってんねん!って感じですが。でも繰り返すけど、機内食がフルーツ食だったのでお腹が空いてたのだ。なので空港で何か食べたい→でも吐き気がある状態で食べたら、リバースするかも→だったら手っ取り早く薬を飲んで治しちゃえ!という論法。ようするに、空腹感(もとい、食い気)が吐き気を上回ったってことですね。なんて私らしいの。

幸い、関空発の便なので日本人CAもいた。彼女は他のCAと一緒に出口付近に立ち、機内から出て行く乗客に「チュース」「ヴィーダーゼーエン」などと声をかけて見送っていた。で、他の乗客がいなくなった瞬間を見計らって、そのCAに「吐き気止めの薬ありませんか?」とたずねてみる。すると快く薬を持って来てくれたので、その場でその薬を飲み、お礼を行って機内から出た。

飛行機から出て、空港と接続しているボーディングブリッジを歩く。現地時間は14時半。二年ぶりに降り立ったドイツの第一印象は「寒い」。6月のドイツは日本の5月くらいの気候だとネットで見たから、私もそれなりに準備してきたつもりだったけど、その予想を上回る寒さ。5月というより、3月半ば〜4月初旬って感じ。


フランクフルト空港内の、ルフトハンザのモビールスペース(適当に名付けた)。
インドのタージマハールなど、世界各国の名所のシルエットが壁に貼られている。


ようやくフランクフルトに到着したけど、私の目的地はライプチヒ。でも日本からの直行便は飛んでいないから、このフランクフルトで乗り継いで行く。ライプチヒ行きの飛行機は今から2時間後の17時発。軽い食事をする時間はあるってことで、さっそく空港内のベーカリーで、チーズがトッピングされたハード系のパンとコーヒーを購入。この時には薬のおかげですでに吐き気は消えていたので、ベーカリーのイートインスペースでおいしくパンをたいらげた。でも、かぶりつく前に写真を撮るくらいの余裕はあったようで(笑)。

Wiener Feinbäcker Hebererはドイツ各地で見かける全国チェーンのベーカリー。公式サイトはパンの写真が充実しており、見てるだけでお腹が空いてくる。
http://www.heberer.de/de/home

拍手ありがとうございます!以下「続きを読む」に拍手への返信です。
続きを読む >>
web拍手 by FC2
TweetsWind