何年たっても、まだ狂ってる。
Still Crazy After All These Years (Paul Simon)
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教会で祝うクリスマス〜フィラデルフィア編
私がこの時期に渡米したのは「欧米のクリスマスを味わう」ため。中でも、教会のクリスマス礼拝に出席したいと思っていた。日本の教会のクリスマスと、雰囲気なども違うのだろうか。
当時、妹一家はフィラデルフィア郊外のロズモント(Rosemont)に住んでおり、隣町のブリンマー(Bryn Mawr)にある日本人教会に通っていた。
海外の日本人教会は、自分たちの会堂を持っていないことも多い。ブリンマーの
日本人教会も、プロクラメーション長老教会(Proclamation Presbyterian Church)の支援を受け、同教会の地下一階の部屋で礼拝を行っていた。

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プロクラメーション長老教会。一見、修道院にも見えるレンガ造りの堂々とした外観。ヨーロッパの教会とは、また雰囲気が違う。

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格調高い雰囲気の礼拝堂。巨大なパイプオルガンが圧倒的な存在感を放っている。
「ノアの箱船」をイメージしたであろう、箱船風の天井の木組みも印象的。



イエス・キリストが生まれたのは24日の夜。なので教会では24日の夜にイブ礼拝を行い、次の日曜日、午前の礼拝を「クリスマス礼拝」として祝うことが多い。
24日の夜、日本人教会ではイブ礼拝は行われず、信徒たちはプロクラメーション長老教会の礼拝に出席する形になった。そして日曜のクリスマス礼拝は、長老教会との「合同礼拝」とでもいおうか、本会堂の礼拝に出席し、その後いつもの部屋で、日本語のクリスマス礼拝を行った。(…と思う。5年前なのでところどころ記憶があやふや)

2006年12月24日の夜は寒かった。ブリンマーは自然を多く残した住宅街なので、夜に車で走ると、真っ暗な景色の中にときおり、きらめくイルミネーションが浮かび上がる。家々が、壁や庭をイルミネーションで飾っているのだ。車窓からその光景を眺めていると、あっという間に教会に着いた。

アメリカ人が集う教会なので、礼拝メッセージも全て英語。だが聞き慣れた単語が飛び交うので、なんとなく意味は分かる。牧師は身振り手振りをまじえてエネルギッシュに語りかけるタイプの人で、聞きながらつい引き込まれた。そして何より、パイプオルガンの伴奏で歌う賛美歌が素晴らしかった。よく知っている曲ばかりなので、英語でも問題なく歌うことができた。特に「Hark! The Herald Angels Sing」の大合唱は、思わず涙が出そうになった。人種も話す言葉も違うけれど、こうして、ともに主の降誕を祝える素晴らしさ。そのことに感動し、この時期に旅行して良かったとしみじみ思った。

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夜の教会は、日中とはまた違った雰囲気。ステンドグラスが暗い代わりに、シャンデリアの光がまばゆい。

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入口から会堂に続く通路に、クリスマスツリーが飾られていた。色味を抑えたツリーは気品があり、この教会によく似合っていた。

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上のツリーの日中バージョン。ライトアップがなくても充分美しく、まるで貴婦人のよう。足もとをビロードの布で覆っているのが、ドレスの裾のようで、貴婦人っぽく見えるのかも。

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地下一階にある日本人教会の通路にも、ツリーが飾られていた。
こちらは、赤いドレスを着た令嬢といった感じで、上のツリーより可愛らしい雰囲気。

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姪っ子がクリスマス礼拝でもらったプレゼント。教会に来た子ども全員がこのプレゼントをもらっていた。

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これも、教会でもらったプレゼントのお菓子。ツリーのイラスト入り缶に入っていた。
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世界でいちばん駆け上がりたくなる階段
映画「ロッキー」の早朝ランニングシーンを覚えているだろうか。「ロッキーのテーマ」に乗って、ロッキーがフィラデルフィアの街を疾走する。ランニングのゴールはフィラデルフィア美術館。長い階段を一気に駆け上がり、頂上で両手を突き上げてガッポーズ。と書いてるだけで、今も胸に「ロッキーのテーマ」が鳴り響き、テンションが上がってくる。夢に向かって努力するって素晴らしい。私もロッキーのように、頂上目指して駆け上がりたい!
――とまあ、あのシーンを見て同じように感じた世界中のファンが、毎日のようにフィラデルフィア美術館にやってくる。そしてロッキーよろしく、階段を一気に駆け上がってガッポーズをするのが、ここフィラデルフィアのお馴染みの光景であり、名物になってるらしい。私が美術館に行ったのは2007年1月3日。短い滞在時間の間にも、数人が階段を駆け上がっていた。複数で来て、頂上に登ってガッツポーズをしているのを写真に撮り合っている人もいた。
世 界中に美術館は数あれど、入口に向かう「階段」が観光名所になってるのはフィラデルフィア美術館くらいだろう。市内の本屋には、これまでに美術館の階段を駆け上がった人たちを写した写真集もあった。フィラデルフィア美術館といえば、アメリカ五大美術館の一つに数えられるほどなのに、所蔵美術品の紹介は一切なし(笑)。主役はあくまで、無名の一般人たち。そんな写真集が成立するっていうのもすごい。

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階段を駆け上がる若者。今、彼の脳内にはロッキーのテーマが高らかに鳴り響いているに違いない。

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頂上についたら、飛び上がってガッツポーズ。手前の女性はその様子を撮影している。

まあそういう私も、ロッキー目当てで美術館に行ったんだけど。なので館内には入らなかった。今思うと、ちょっともったいなかったかも。でも広大な館内はじっくり見ると一日でも足りないと思い、今回は美術鑑賞はあきらめ、ロッキーの銅像と足跡探しに専念することにした。事前に「美術館の敷地にロッキーの足跡が刻まれている」と聞いていたので。やっぱりロッキーがランニングした場所だもんね。で、美術館の周囲をぐるぐるまわって探したけど、見つけられなかった。セメントの上に足跡を見つけたときは「もしかして、これ?」と思ったけど、美術館の裏手で、全然目立たない場所だったし、単に工事現場の人が、改修工事か何かの時につけた足跡っぽかった。
その代わり、銅像は見つけた。でもこれも、すぐ分かるような場所にはなかった。いくらロッキーが有名とはいえ、美術館の真っ正面に銅像を建てるのは無理だったらしい(笑)。
銅像があったのは、美術館の前庭。といってもその前庭も広いので、ちょっと探すことになる。「ロッキーの銅像」目当てじゃなければ、そのまま通り過ぎてしまうだろう。
それだけに、木々の間から銅像を見つけたときは嬉しかった。顔は、スタローンより若干男前かも(笑)。私が写真を撮っていると、他にも銅像目当ての人たちがやってきた。その中の一人、若い男性が銅像の前で、銅像と同じポーズで記念撮影。するとそれを見ていた、男性とは知人でも何でもないおばちゃんが「あんたもロッキーみたいに脱ぎなさいよ」てなことをはやしたてた。他の人たちも便乗してはやしたので、仕方なく上半身裸になる男性。周りからはいっせいに拍手。 ロッキーを通じて、見知らぬ者どうしがひとつにまとまった瞬間で、本当に楽しかった。
男性が写真を撮り終えた後も、次々に他の人が銅像の前で記念撮影。高校生くらいの女の子は銅像の台座に上って、たくましい体に抱きつくポーズで写真を撮ってもらっていた。あれも、絵になってて可愛かったな−。やっぱり女性なら、ロッキーに抱きつくチャンスは逃したくないよね。


周囲にはやしたてられ、真冬に裸になる男性
。手にはめている手袋が、ボクシンググローブっぽくて素敵。

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階段の上から、フィラデルフィアの街並みを望む。映画の中でロッキーが見た景色だ。そりゃ、こんな景色を見たらガッツポーズもしたくなるよね。
1月3日なので、美術館の前にはクリスマスツリーがあった。(欧米ではクリスマスが過ぎても、しばらくはツリーなどの飾り付けを残している)
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大統領のクリスマスツリー
2006年12月21日から翌年1月5日にかけて、アメリカ東部を旅行しました。当時フィラデルフィアに妹一家が住んでおり、このチャンスを逃すまいと渡米。フィラデルフィアの妹宅を拠点に、ニューヨークとワシントンDCに一泊旅行。3都市のクリスマスを味わってきました。

帰国直前の2007年1月3日、妹の運転する車で、ワシントンへの一泊旅行に出かけた。フィラデルフィアからワシントンまでは車で約2時間。渋滞を避けるため早朝に出発。途中でスターバックスに寄って、熱いコーヒーをテイクアウトする。
妹が一泊旅行に連れて行ってくれるというとき、私は真っ先にワシントン行きを希望した。お目当ては、ホワイトハウス前の広場に飾られる大統領のクリスマスツリー。すでにニューヨークやフィラデルフィアで「これでもか」というほどツリーを見てきたが、その締めくくりとして、大統領のツリーが見たい。

ワシントンについたのは昼前だった。日中は、スミソニアン協会の博物館群を見てまわる。そして夜。コートを着込んでホテルを出て、タクシーでホワイトハウスへ向かった。
ホワイトハウスの敷地は広い。ホワイトハウスのすぐ前には車を停めれないので、タクシーを降りてから少し歩くことになる。私以外にも、同じ方向に向かって歩いている人が何組かいた。彼らもきっとツリーを見に行くのだと思い、その後ろについていく。真冬の夜の空気はひんやりと冷たく、知らず知らずに早足になる。
やがて暗闇の中から、ライトアップされたホワイトハウスが浮かび上がった。門のすきまから眼をこらすと、扉の両端にクリスマスツリーが並んでいるのが見えた。もしかしてあれが、大統領のツリー? あれ、思っていたよりしょぼいような…。
一瞬がっかりしかけたが、ふと振り向くと、広場に人だかりができている。人だかりの中心には、色とりどりの棒キャンディを貼り付けたような、カラフルなツリーがそびえていた。
よかった、あっちが“本物”だ。ほっとして、そのツリーの方に走っていく。すると、巨大なツリーを囲むようにして、周囲にたくさんのミニツリーが飾られていた。プレートを見ると、世界中から出展されたツリーのようだ。まさにツリーの万国博覧会。どのツリーも、その国ならではの個性ある飾り付けでアピールしている。もちろん日本のツリーもあった。たくさんの折り鶴が木にぶらさがっている。千羽鶴のツリーバージョンといった趣で、願い事がこめられていそうな感じだった。
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ライトアップされたホワイトハウス。この写真だと良く分からないが、12月26日に第38代大統領のジェラルド・フォード氏が亡くなったため、合衆国国旗は半旗になっていた。

私は寒さも忘れて、それらのツリーに見入っていた。ツリー博覧会の「主役」である大統領のツリーには、ブロードウェイのネオン街のような華やかさがあった。大統領のツリーというからには、もっと威厳のあるツリーを想像していた私は、そんなカラフルでポップなツリーが意外だった。ホワイトハウスの前に飾られるより、ショッピングモールの広場の方が似合いそう。でもそれが、いかにもアメリカらしいということだろうか。
アメリカらしいといえば、ツリーの足下に置かれたプレーヤーから、絶えずクリスマスソングが流れていた。賛美歌やクラシックの楽曲ではなく、ポップソングというのがアメリカらしい。中でもビング・クロスビーの「ホワイト・クリスマス」が流れていたのが、個人的に嬉しかった。私はクロスビーが大好きなのだ。
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大統領のクリスマスツリー。

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ツリーを見た後、ワシントンで評判のシーフードレストランに入った。口に入れるとほろっと身が崩れるボストンクラブケーキが絶品! アメリカで食べた一番おいしい料理かもしれない。
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プロローグ〜12月は逃避のシーズン
すっかり「カップルのための日」になっちゃった日本のクリスマスが苦手な私は、この時期になると海外に逃避したくなります。海外、というか欧米のクリスマスは「家族で過ごす」日だから、自分の子どもの頃を思い出してほっとするんですよね。家族のためにプレゼントを買って、家で美味しいご馳走を食べて。とりあえずクリスマスだけは、教会のクリスマス礼拝に出席する、という人も欧米では多いそうで。いわゆる「クリスマスらしい」雰囲気を楽しみたいんだろうなー。毎週礼拝に出席するようなクリスチャンが少なくなっているとはいえ、やはりキリスト教が根付いている国なので、教会に行くことにも、日本ほど抵抗がないだろうし。

まあクリスマスシーズンに海外逃避といっても、これまで行ったのはアメリカとイギリスだけなんですが。しかも二回とも、現地に住んでる兄弟や知人の家に泊まらせてもらったという。せっかくの家族団らんのときにお邪魔してごめんね。でもおかげで、都会の華やかなクリスマスの雰囲気と、家族で祝う家庭的なクリスマス、両方味わうことができました。

このカテゴリでは、アメリカでのクリスマス体験を写真メインで綴っていきます。というか、写真メインにならざるを得ない。もう5年前の旅行なので、そんなに鮮明に覚えてないんですよね。なのであんまり長い文章が書けない。ったく、「ネタは熱いうちに書け」というのに!

ニューヨークらしい、ゴージャスなクリスマスツリー。左後ろ、緑色に輝いているのはエンパイアステートビル。この時期は赤と緑のクリスマスカラーにライトアップされていた。(2006年12月撮影)
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