何年たっても、まだ狂ってる。
Still Crazy After All These Years (Paul Simon)
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レイと阪神帽とカセットテープ
前の記事にも書いた「グレイスランド25周年記念盤(CD+DVD)」。レコード会社の紹介記事を読むと、アルバム収録のCDよりも、メイキング映画が収録されたDVDの方をプッシュしているように感じる。「映画が凄い!」とか、「既に数多くの映画祭に出品され高い評価を得ており、全米では映画としての公開が決定」とか。確かにいくらボーナストラック付きとはいえ、26年前の作品をプッシュするよりも、新作映画をプッシュした方がファンの購買意欲をそそるだろう。実際、私は大いにそそられてるし(笑)。でも今みたいな、CDとのセット販売ならいらない(セコッ!)。いったい何枚買わせる気なんだグレイスランドって話だし。だからDVDだけ単独で売ってよと。アメリカでは映画として公開されるほど完成度が高いなら、なおさら単独で売ってもいいはずだ。

それに、なかなか評判の高い映画だけど、内容自体にはそれほど新鮮味を感じないっていうのも、私が買うのをためらってる理由でもある。「アンダー・アフリカン・スカイズ」という題名がついてるけど、前に発表された「メイキング・オブ・グレイスランド」とどれだけ違うんだっていう。いやもちろん、映画祭に出品しているくらいだから、「メイキング〜」の焼き直しなんかじゃないだろう。それはわかっている。でも映画のトレーナーを見ると、「メイキング〜」や、ジンバブエでのコンサートビデオ「グレイスランド ジ・アフリカン・コンサート」の映像がばんばん出てくる。だから懐かしいっちゃ懐かしいんだけど、既視感がありまくりで、「同じ映像を何回使い回してんねん」という思いがふつふつと(笑)。そういう、過去に発表した映像に、ポールたちの最新インタビューや、南アフリカ再訪の軌跡などを新たに加えて、映画作品として再構築したって感じだろうか。監督も、これまで一般映画を撮ってきた一流の監督さんだし。既視感はあるものの、やっぱり期待してしまう。でも映画として作られたならなおのこと、映画館の大スクリーンで見てみたい。レディスミス・ブラック・マンバーゾの躍動感あふれるダンスシーンなんか、アメリカの観客は一緒に踊りだしちゃうんじゃないだろうか。いいなあ、アメリカ行きたいなあ。でもこの映画を見るためだけにアメリカ行くのはさすがに厳しいなー(汗)。

以下は、ポールの公式サイトで見た映画トレーナーについての、とりとめのない感想です。

◎ギタリストのレイ・フィリは、年をとってもカッコよかった。相変わらずスリムで、昔の面影がちゃんと残ってるのが嬉しい。ポールが加齢とともに太った(幸せ太りですな)だけに、なおさらレイの変わらないカッコよさが際立っていた。

◎あの頃、ポールがよくかぶっていた阪神タイガースの帽子がちょくちょく映るのがツボ。日本のポールファンにとってあの阪神の帽子は、グレイスランド制作旅行や、その後のコンサートツアーの象徴のような気がする。そしてあの帽子を見るたび、ポールが「夜のヒットスタジオDELUXE」でその場にいない阪神の選手に向かって、「サインボールを送ってほしい」とお願いした空気の読めなさを連想するのだった。……まあ、本国ではポールはスーパースターですからね。ああいう唐突なお願いにもきちんと答えくれるのでしょう。でも残念、ここはソロとしての知名度が抜群に低い日本だった。おそらくあの後ポールの元に、阪神の選手からサインボールが送られてくることはなかったであろう。

◎グレイスランド制作のきっかけとなった、南アフリカの音楽がつまったカセットテープ。そのテープをポールが今も大事に持っていることにちょっぴり感動。カセットテープ自体の、カタチの懐かしさにも感動。カセットテープを見て、自分の若かりし頃を思い出す人も多いだろう。古き良き青春の象徴って感じ。カズオ・イシグロの小説『わたしを離さないで』でも、カセットテープは「大切な思い出」の象徴として描かれていた。そして今、連載中のキン肉マン。カセットテープを武器に戦うステカセキングの約30年ぶりの再登場は、今は亡きカセットテープへの郷愁を多くの人に思い起こさせただろうと思うのだ。

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