何年たっても、まだ狂ってる。
Still Crazy After All These Years (Paul Simon)
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アンコールワット貧乏ツアー〈7〉トゥクトゥク大行進
私が参加したツアーには、オプションで「アンコールワットのサンライズ鑑賞」がついていた。
そのオプションに申し込むかどうか、私はシェムリアップに着いてからもまだ決めかねていた。せっかくの機会だから見たいという気持ちはあるものの、早朝5時出発というのがネックだった。
そしていよいよ明日、アンコールワット観光という日。私たちがベンメリア遺跡観光から戻って来ると、ゲストハウスのオーナーがちょうどロビーにいた。彼は私たちを出迎えた後に開口一番、
「明日、アンコールのサンライズ見に行きますか?」
私は「はい」と即答した。ベンメリア遺跡の予想以上の素晴らしさにテンションが上がっていたからだ。
今思うと、あれはオーナーの常套手段なのかも。ベンメリア遺跡から戻ってきたお客を待ち構えて、お客の感動がさめやらぬうちに「サンライズ鑑賞ツアー」に誘うのだ。
だがもしそうだったとしても、その手口にまんまとひっかかって良かったと思っている。アンコールワットのサンライズは、その待ち時間も含めて、忘れられない体験になった。
DSC_2209.jpg
ゲストハウスで購入したサンライズチケット。
「運転手に朝日チケット見せてください。朝日チケットがなかったら出発できない」という微妙にカタコトの日本語が面白い。



翌朝、目覚まし時計かわりに使っている携帯のアラームに、4時半に起こされる。もちろん窓の外はまだ真っ暗。
一階のロビーに降りると、5時の出発に合わせて、他の部屋からもぞろぞろと人が集まってきた。私と同じツアーの幸恵さん、ナオヤ君の他に、昨日このゲストハウスに着いた、私たちとは別の日本人ツアー一行もいる。ぱっと見、みんな若い。後から話すと、そのうち一人はタイに留学中の学生だった。

人数が揃ったところで、トゥクトゥクに乗って出発。暗い夜道を走っていると、やがてあちこちから観光客を乗せたトゥクトゥクが合流してきて、道を走っているのはトゥクトゥクだらけという状態になった。この時間帯にこの道を走っているのは、アンコールワットの日の出を見に行く観光客だけ、ということなのだろう。

20分ほど走ったところで、アンコールワットの入場ゲートに着いたらしく、トゥクトゥクから降りる。すでに周りは観光客でいっぱいで、チケット売場にはすでに行列が出できている。
この売場に並んで一日チケットを買う。今日中ならば何度出入りしてもOKなので、早朝に日の出を見た後、いったんホテルに戻り、また10時頃に再びアンコールワットを鑑賞するというスケジュールが組める。
私の参加したツアーもそのスケジュールだったが、その経験からいうと、早朝にアンコールワットの日の出を見た後、そのまままだ涼しいうちにアンコールワットを観光した方がいい。昼前の観光はとにかく暑い。私はツアーなので仕方なかったけれど、フリーでアンコールワットを観光する人は早朝の日の出を見た後、涼しいうちにそのまま神殿内を観光することをおすすめしたい。

さて私が参加したオプションの「サンライズ鑑賞」ツアーだが、ツアーといってもガイドが日の出鑑賞ポイントまで連れて行ってくれる訳ではなかった。トゥクトゥクに乗って連れてきてくれるのは入場ゲートまで。後は自分たちだけで、暗闇の中を日の出鑑賞ポイントまで行かなければならない。幸いナオヤ君が懐中電灯を持っていたので、それを頼りにぞろぞろと周りの人の流れについて行く。するとやがて目の前に、スナック菓子の「とんがりコーン」のようなシルエットが浮かび上がった。
SN3V0106*.jpg
今まで何度となく写真で見てきたシルエットだが、いざこうして目の前にあらわれると圧倒される。
これから日の出を待つわけだが、鑑賞するベストポジションを探してうろうろしつつ、ふと振り返ると池の向こうに、場所取りしている人の群れがぎっしりと。
SN3V0110*.jpg
思わず「ここはディズニーランドか?  これからエレクトリカルパレードが始まるのか?」と錯覚しそうになった。エレクトリカルパレードと違うのは、日本人だけではなく世界中から、たくさんの人種が集まっていること。特に白人が多かった。かたや、カンボジア人らしき人はあまり観光客の中には見かけず。カンボジア人はもっぱら物売りで活躍(?)していた。

SN3V0113*.jpg
こちらもその「物売り」の一人、カンボジア伝統の影絵を実演販売していたおじさん。
他にも服や雑貨を売り歩いている女性があちこちにいて、日の出を待っている観光客にさかんに話しかけていた。ここでは他の観光地のように観光客が歩き回らず、ひたすら日の出を待っているので、商売しやすいのだろう。
そうこうしているうちに、東の空が次第に白ずんできた。
SN3V0111*.jpg
あいにく雲がたちこめていて、きれいな初日の出は拝めそうにない。だがこの雲すらも、とんがりコーンのバックにあるとドラマチックな風景に変わる。

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たれこめていた雲が、昇ろうとする太陽に照らされて赤々と輝き始めた。このあたりから、みんないっせいにカメラをかまえて撮影ラッシュが始まる。
SN3V0118*.jpg
茜色に染まる空と
とんがりコーン。私はただうっとりと眺めていたけれど、実はちょうどこのとき、インドネシエアアジア8501便が、同じ東南アジアの空の向こうで墜落していたのだった。(この日は2014年12月28日
そんな惨事が空の向こうで起こっているとはつゆ知らず、私を含めた大勢の人はアンコールワットのサンライズに見惚れていた。

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刻一刻と色を変える空。ずっと見ていても飽きない。じわじわと
空の左下が明るくなってきて、「いよいよ太陽が顔を見せる」という期待が群衆の間に高まる。

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だが期待に反して、太陽は雲に隠れてなかなか顔を見せない。そうしているうちに
空はすっかり明るくなった。まわりの観光客たちはぞろぞろと帰って行くし、私ももうこれで充分と、来た道を戻り始めた。

SN3V0124*.jpg
すると突然、雲が途切れて、そのすきまから太陽が顔をのぞかせた。
突然の強い光に、帰りかけていた観光客たちがいっせいに振り返る。
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一度は明るくなっていた空が、このとき再び暗くなり、そのためよけいに太陽が
放つ圧倒的な光が引き立った。まだ暗いうちに早起きした甲斐がある、ドラマチックな光のショーだった。
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