何年たっても、まだ狂ってる。
Still Crazy After All These Years (Paul Simon)
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インゼル・ホンブロイヒ美術館〈1〉
世界で他に類を見ない、自然と融合した美術館。こういう場所は、訪れた季節や、その日の天候によってがらりと印象が変わる。私が行ったのは10月中旬。空は秋晴れ。色づきはじめた紅葉が日差しを浴びて輝いていた。
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気をつけていないと見過ごしそうな、シンプルな入口の標識

チケット売場を出て少し歩くと、両側に小さな池が現れた。きっとつがいだろう、丸々としたキウイのような鳥が二羽。人慣れしていて、エサをもらおうと寄ってきた。でも何も持っていないので、写真だけ撮って先へ進む。ごめんね。


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学生が二人、風景をスケッチしていた。

ホンブロイヒは地名。じゃあインゼルってなんだろと調べたら、ドイツ語で「Insel=島または中州。海や川に囲まれて孤立した土地」という意味だそう だ。言われるとおり、さっそく川が流れる場所に出た。鬱蒼とした木々を抜けると、いきなり視界が開けた。広やかな草原に、レンガ造りの建物がぽつんと 建っている。余計な装飾は何もなく、立方体が組み合わされている。ただっ広い場所に立方体が突き刺さっているさまは、まるで映画「2001年宇宙の旅」に 出てくるモノリスのよう。

建物の中に入ると、白一色だった。映画の最後に出てくる「白い部屋」を思わせて、ますます「2001年宇宙の旅」っぽい。
そんな無機質な空間で、先生と子どもたちが何かの授業をしていた。部屋の隅に托鉢を置いて鳴らしているところを見ると、どうやら音響効果の授業らしい。子どもたちは可愛いけど、できればこの空間は一人で味わいたかったな。室内には何も展示されておらず、この空間そのものを味わう仕組みのようだから。
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四方全てにガラス製の扉がついており、四方から光が中に差し込んでくる。ガラスごしに見える景色は、四角く区切られたアートのよう。室内からの眺めを計算して設置された扉だと分かる。

モノリスを出て、チケット売場でもらった地図を頼りに歩く。次の展示棟は、この美術館で格となる建物らしい。名付けて「ラビリンス」。だがなかなかたどりつけない。これ、今日は天気がいいから森林浴気分で歩けるけど、寒くなると辛いだろうな。そんなことを思いながら小さな橋を渡ると、木々の隙間から赤い壁が見えてきた。
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さっきと同じレンガ壁の展示棟。だがさっきのような草原ではなく、高い木々に囲まれているせいか、どことなく陰鬱な雰囲気がある。
だが中に入ると、そんな陰鬱さは一瞬にして吹っ飛ぶ。ガラス張りの天井から、柔らかな光が白い室内に差し込んでいる。さっきのモノリスもそうだが、レンガ造りの外壁と、室内の白一色のコントラストには驚かされる。


巨大なざぶとんのような、厚みのあるキャンバスが壁にかかっている。一つの壁に一つのキャンバス。とても贅沢な展示方法だ。
キャンバスの横にはアーティスト名やタイトルなど、この作品を説明するものは一切ない。いつの時代に描かれたものかさえも分からない。ただ壁に作品がかかっているのみ。余計なことを考えず、ただこの作品と向き合えばいいんだ。そう突きつけられている気がした。

インゼル・ホンブロイヒ美術館〈2〉に続く
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